医療監視員について

　医療法第26条に規定される「医療監視員」とは、厚生労働大臣、都道府県知事、保健所設置市の市長、特別区の区長が任命し、その役割は医療機関の良質かつ適切で安全な医療、適正な医療提供体制の確保を目的のため、医療に関する法令及び病院、診療所の管理等について相当の知識が求められています。
　任命される者は事務職のほか、医師、薬剤師、保健師、診療放射線技師などの医療従事者がその職務に就くことが一般的です。ちなみに保健所設置市は、政令指定都市、中核市、地域保健法施行令で指定した市となっています。

実際の辞令

　主な職務内容としては、医療法に基づく各種許認可や届出の受理・審査のほか、定期的な医療機関への立入検査などにより、適切な医療提供体制が整っているか、法令に基づいた適切な医療が提供されているかなどの確認があります。　
　当該検査には、医療機関の開設や運営状況、医療従事者の配置、医療機器の構造設備、適正管理、感染対策の実施状況など、医療法及び関係法令に規定された多岐にわたる項目が含まれ、法令違反等があった場合は、必要に応じた改善の指導などにあたります。また、日常的にある患者から寄せられる苦情や通報、トラブルの対応などについても調査・対応を行っています。

　当事務所では専門的な知識と経験に基づき、保健所による新規開設時の検査、その他立入検査に対応するサポートや現場立ち会いも行います。　何かございましたら貴医療施設の代理人として所管庁との調整・報告等も可能ですので、まずは当事務所へご相談ください。

医業経営に関連する様々な民間資格について

　医療機関の経営は公的規制や法的な制約など、一般の企業とは違う専門的な知識が必要なこともあるためか様々な名称のコンサルタントが活動しているようです。しかしながら、医業経営の国家資格は存在せず、それらはあくまで民間資格・呼称であり、法的根拠は存在しません。（官公署に提出する経営情報の報告や許認可等にの申請書類作成、提出手続代理等を業とする国家資格者は行政書士です。）